こんにちは、Lena です。数週間前にふと腑に落ちたことがあって。なぜそこまで時間がかかったのか、まだ少し考えています。
Claude Code は、もう日常で使っていました。シェルコマンドを走らせたり、ファイルを編集したり、リファクタを一歩ずつ進めたり。便利ではあるんですが、どこか閉じた感じも残っていました。そこへ GitHub MCP サーバーをつないで、pull request をレビューしてもらい、関連する Sentry のエラーを確認し、Jira のチケットまで更新してもらった。ひとつのセッションで、三つのサービス。ちゃんと動いたんです。
その瞬間、「賢いターミナルラッパー」という感覚は薄れて、もっと組み合わせ可能な何かに近づいた気がしました。このガイドは、私がそこに辿り着くまで、断片的なドキュメントや GitHub の issue を二時間ほど読み漁ったあとで、「最初からこれが欲しかった」と思った内容です。
Claude Code の内側で MCP はどう動くか
Claude Code は MCP client です。 この区別は大事です。単体でも、ファイルを読んだり bash を実行したり、コードを検索したり、Anthropic API を呼んだりできます。それだけでもかなりのことです。でも、何かが間にないと、GitHub のリポジトリや Postgres のテーブル、Figma のフレームには手が届きません。
その「何か」が MCP です。AI とツールをつなぐためのオープンソースの標準です。MCP server を追加すると、Claude Code は新しい tools を手に入れます。データベースを問い合わせたり、Jira のチケットを読んだり、外部サービスとやり取りしたりできます。
Claude Code が tool call を扱うとき
Claude Code が MCP の tool を呼ぶ必要があると判断したとき、いきなり実行するわけではありません。どの MCP tool を呼ぶにしても、まず permission prompt が出ます。tool 名と入力引数が表示されるので、実行前に「何をしようとしているか」を確認できます。
tool 名は決まった形です:mcp__<server-name>__<tool-name>。たとえば filesystem server の read 用 tool は mcp__filesystem__read_file になります。headless や CI で tool を事前承認するとき、この命名規則は効いてきます。
組み込みの tools にはない、MCP が足すもの
Claude Code のネイティブな tools は、ローカル環境には強いです。一方で、外部サービスに届かない、データベースを問い合わせない、issue tracker から引いてこない、という限界もあります。MCP は、その届く範囲を広げます。外部の tools やサービスとつなぐ。server ごとに、Claude Code のできることが増えます。データベースを問い合わせる、GitHub の issue を作る、ブラウザテストを走らせる、Figma から design tokens を取ってくる、といった具合に。
Model Context Protocol の仕様 では、三つのコア primitive が定義されています。Resources(生データ)、Tools(アクション)、Prompts(再利用できるテンプレート)。実務では、いちばん触るのは tools だと思います。
Claude Code で MCP server を入れて設定する
MCP の設定が置かれる場所
Claude Code が MCP の設定を置く主な場所は二つです。
- Project scope — プロジェクト直下の
.mcp.json。バージョン管理に乗り、チームと共有できる - User scope — ユーザー設定。すべてのプロジェクトで使える
プロジェクト固有の上書きは、.claude/settings.local.json にもあります。ユーザー向けのローカル設定は ~/.claude/settings.local.json です。
ひとり開発なら、User scope が現実的なデフォルトになりがちです。チームなら、リポジトリにコミットされる .mcp.json が向いています。
server のエントリを追加する
基本は claude mcp add コマンドです。リモートの MCP server なら HTTP が推奨で、クラウド系サービスではいちばん広くサポートされている transport です。
# Remote HTTP server (recommended for cloud services)
claude mcp add --transport http notion https://mcp.notion.com/mcp
# Local stdio server (for tools needing direct system access)
claude mcp add --scope project filesystem -- npx -y @modelcontextprotocol/server-filesystem /home/user/projects
# User-scoped (available across all projects)
claude mcp add --scope user my-db -- npx -y @my-org/mcp-server-postgres
つまずきポイントがひとつ。 --transport や --env、--scope といったオプションは、すべて server 名の前 に置く必要があります。-- のあとが server 名で、そのさらに後ろがコマンド引数です。この順序を間違えると、フラグが別プロセスに渡ってしまいます。
Windows では、npx を cmd /c で包んでください。
claude mcp add --transport stdio my-server -- cmd /c npx -y @some/package
cmd /c がないと、Windows では npx を直接実行できず、"Connection closed" になります。
接続の確認
server を追加したら、次を実行します。
claude mcp list
Claude Code のセッション内では /mcp で管理パネルを開き、server の状態を確認できます。connected / disconnected / error が server ごとに見えます。
セッションで tool call を試す
server が connected になったら、Claude Code に「それを使って」と頼むだけです。たとえば filesystem server を入れたあとで、/home/user/projects/config.json のファイルを読んで、のように。設定が正しければ、実行前に permission prompt が出ます。
補足です。 MCP の設定は Claude Code のアップデートで変わることがあります。正本は公式の Claude Code MCP documentation です。ここに書いてある挙動と違うときは、そちらを確認してください。
Claude Code 向けにおすすめの MCP server
2026 年初頭時点で、メンテされているものとして、私が「安定して動く」と感じた server です。GitHub 上の公式 MCP servers リポジトリ に一覧があります。Anthropic がメンテしているものもあれば、ほとんどはコミュニティ製です。
Filesystem — 土台になるやつです。読み書きとローカルファイルの整理ができ、ディレクトリ境界は設定で決められます。どのディレクトリを晒すかは自分でコントロールします。
claude mcp add --scope project filesystem -- npx -y @modelcontextprotocol/server-filesystem /your/project/path
GitHub — personal access token を HTTP transport で渡して GitHub MCP server を追加します。
claude mcp add-json github '{"type":"http","url":"https://api.githubcopilot.com/mcp","headers":{"Authorization":"Bearer YOUR_GITHUB_PAT"}}'
これで Claude Code から PR、issue、リポジトリに届きます。「PR #234 の diff をレビューして、インラインコメントを残して」 のような頼み方に向きます。
PostgreSQL — データベースを直接 query できます。接続文字列は環境変数で渡します。
claude mcp add --scope user my-db -- npx -y @modelcontextprotocol/server-postgres
# Set DATABASE_URL in your environment
Web search / Fetch — Firecrawl MCP は URL を取ってきて、きれいな Markdown を返します。学習データにない最新の API ドキュメントや第三者の参照が必要なときに便利です。
Context7 — バージョン固有のライブラリドキュメントを取ってきます。Claude の学習データがそのフレームワークのバージョンとズレているとき、特に効きます。
Sequential Thinking — データソースというより、推論用の server です。複雑なリファクタを、実行前に明示的なステップへ分解するのを手伝います。
正直な注意書きです。サードパーティの MCP server は慎重に。 Anthropic がすべての MCP server の正しさや安全性を検証したわけではありません。信頼できないコンテンツを取りにいく server には特に注意が必要で、prompt injection のリスクになり得ます。
Claude Code での MCP トラブルシューティング
server が一覧に出ない
いちばん多いのは PATH の問題です。Claude Code が MCP server の子プロセスを起動するときのシェル環境は、普段のターミナルと違うことがあります。その結果、node や npx が見つからない、ということが起きます。nvm を使っているなら、Node バイナリに絶対パスを通すか、非対話シェルでも nvm が読み込まれるように、シェルプロファイルに nvm の初期化ブロックを足す必要があります。
JSON も検証してください。末尾カンマ、クォートの抜け、エスケープされていないバックスラッシュは、静かに失敗の原因になります。JSON は末尾カンマを許さないので、MCP の設定ファイルでは典型ミスです。再起動前に JSON linter に通すと安心です。
tool call がエラーを返す
server はつながるのに tool call が失敗するときは、tool 名の形式が mcp__<server-name>__<tool-name> と一致しているか確認してください。あわせて、環境変数(API key、接続文字列)がシェルに本当にセットされているかも。Claude Code はプロセスの環境を継承しますが、.env を自動では読み込みません。
SSE transport で困っているなら、環境変数 MCP_TIMEOUT は SSE 接続には効きません。HTTP transport に切り替えると安定しやすく、公式ドキュメントでも推奨されています。
MCP の先:Claude Code の仕事を再利用可能にする
最近ずっと考えていることがあります。MCP が解くのは 届く範囲 の問題です。Claude Code が GitHub やデータベース、Slack に触れられるようになる。でも、セッションは毎回ゼロからです。Claude が見つけた修正、見いだしたパターン、うまくいったやり方は、自動では次に引き継がれません。
「Claude が役に立ったこと」と「その役に立ち方が、いまのシステムの一部になった」あいだには、ちゃんと隙間があります。それは MCP だけでは埋まらない話です。
いま現実的な回避策は、はっきりしています。再利用してほしいパターンは CLAUDE.md に書く。良い prompt はコードの横にコミットする。うまくいった Claude Code のセッションは、消費して終わりにせず、残す価値があるものとして扱う。
FAQ
Claude Code に MCP server を追加するには?
適切な transport フラグ付きで claude mcp add を実行します。リモートサービスなら --transport http。ローカルツールなら --transport stdio。--scope project でプロジェクトに、--scope user でユーザープロファイルに紐づけます。完全な構文と例は 公式の Claude Code MCP docs にあります。
Claude Code の MCP 設定ファイルはどこ?
プロジェクト用はプロジェクトルートの .mcp.json。ユーザー用は Claude Code のユーザー設定です。より複雑な設定は ~/.claude.json を直接編集しても構いません。再起動前に JSON を検証してください。
Claude Code ではどの MCP server が向いている?
多くの開発者には、GitHub MCP server と filesystem server が、頻度の高い用途をかなりカバーします。DB をよく query するなら PostgreSQL を。ドキュメント中心の作業なら Context7 のセットアップは元が取れます。複数ステップのリファクタなら Sequential Thinking。まず一つか二つ、きれいにつながることを確認してから広げるのがおすすめです。
このスタックがどう育っていくか、これからも見ていきます。上のリストは、2026 年初頭時点で「実際にメンテされていて使える」ものの反映であって、理論上かっこいい話の一覧ではありません。




